森田療法は対人恐怖症・社会不安障害を解決する
森田療法とは
あなたは、森田療法という精神療法をご存じでしょうか?
森田療法は、1921年に森田正馬によって作られた精神療法です。
森田療法は、対人恐怖症や社会不安障害を解決する精神療法です。
対人恐怖症・社会不安障害に対する現在のアプローチ
今現在、対人恐怖症や社会不安障害に対しましては、薬やカウンセリング、認知行動療法などが行われていますが、これらの方法では、解決しない人がいます。
なぜ解決しないのかというと、原因に対してしっかりとアプローチが出来ていないからです。
薬やカウンセリングは、不安や恐怖を抑えたり、なくしたりというアプローチですし、認知行動療法は、考え方を変えるというアプローチです。
ですが、なかなか不安や恐怖がなくならなかったり、考え方を変えるのが難しい方がいらっしゃいます。
そういった方に、森田療法は必要であると私は考えています。
対人恐怖症・社会不安障害に対する森田療法のアプローチ
現在の考え方では、対人恐怖症・社会不安障害の原因になっている不安や恐怖、葛藤などは、悪いものであり、それを排除することが解決方法であると考えられています。
ですが、森田療法では、不安や恐怖や葛藤は異常なものではないので、排除する必要がないと考えます。
つまり、対人恐怖症・社会不安障害の方の不安や恐怖や葛藤は、排除するものではなく、あって良いものであるということです。
対人恐怖症・社会不安障害の原因は自己実現ができなくなっていること
では、森田療法では、対人恐怖症・社会不安障害の原因をどのように考えているのでしょうか?
森田療法では、対人恐怖症・社会不安障害の原因を、自己実現ができなくなっていることである、と考えます。
自己実現が出来なくなっていることというのは、自分らしく生きられていない、自分が本当にやりたいことができていない状態のことです。
対人恐怖症・社会不安障害の解決は自己実現ができること
今現在、対人恐怖症や社会不安障害の方に対して行われているアプローチは、不安や恐怖や葛藤の排除です。
ですが、あくまで不安や恐怖や葛藤は、症状であって、根本的な原因ではありません。
不安や恐怖や葛藤を排除しようとすることは、対症療法です。
今現在のアプローチで対人恐怖症や社会不安障害が解決しない人は、原因が自己実現できていないことにあります。
つまり、不安や恐怖や葛藤があっても、自己実現ができていれば、悩まないということです。
自己実現するための森田療法のアプローチ
対人恐怖症や社会不安障害の方が抱えているものは、不安や恐怖や葛藤だけではありません。
もう一つ抱えているのは、自己実現欲求です。
実は、対人恐怖症や社会不安障害に悩まれている方は、人一倍自己実現欲求が強いです。
自分らしく生きたい、自分のやりたいことをやりたいという思いが強いです。
ですが、自己実現が強いからこそ、自己実現が出来ないことに悩みます。
対人恐怖症や社会不安障害に悩まれる方は、このように自己実現が出来ない状態になった時に、自己実現に向けて努力するのではなく、不安や恐怖や葛藤を解決する方向に努力が向いてしまいます。
ですから、森田療法のアプローチは、不安や恐怖や葛藤を解決する方に向いてしまっている心の状態を、自己実現の方向に向けるというアプローチをします。
森田療法では、自己実現に向けて努力し、自分らしく生きられるようにすることで、対人恐怖症・社会不安障害を解決します。
この記事は以上になります。