愛着障害というのは、子供の頃に親との絆を上手く結べなかったことによって、人間関係や社会生活に問題を起こしてしまう障害のことです。
精神科医も、ほとんどの心の病の根底には愛着障害あると考えています。
そして、大人の3分の1の人が、何かしらの愛着障害を抱えていて、人生の問題に苦しんでいます。
愛着障害とは
愛着障害というのは、愛着が障害されてしまい問題が起こっている状態です。
まずは、愛着とは何かを知ることからはじめましょう。
愛着とは
愛着というのは、特別に選ばれた人との絆(心理的なつながり)のことです。
自己重要感の元であり、心の土台になるつながりです。
そして、特別に選ばれた人というのは、多くの場合で母親です。
ここで大切なのが、特別に選ばれた人ということです。
誰でも良いわけではなく、また複数人ではありません。
特別に選ばれた一人の人との絆が愛着です。
愛着障害の原因
子供の頃につくられるべき、特別に選ばれた一人の人との絆がうまく作られなかった状態が、愛着障害です。
愛着障害の原因はいくつかあります。
まずは、死別や離婚などで養育者がいなくなってしまったり、変わったりした場合です。
次に、虐待やネグレクトがあった場合です。
この2つの原因は、重度の愛着障害による問題を引き起こす傾向があります。
※愛着障害の原因につきましては、こちらでご説明しています。
大人の3分の1が愛着障害!?
愛着障害が引き起こす問題は多岐にわたっています。
それは、大人の3分の1の人が、多かれ少なかれ愛着障害であるからです。
では、こんなにも多くの人が親が死別したり、離婚したり、虐待やネグレクトを受けてきたのかというとそうではありません。
愛着障害は、子供の頃のスキンシップの不足や、保育園や親せきに預けられた経験、過保護や過干渉によっても起こります。
これは、現代の社会生活の影響が大きいです。
今現在、多くの方が悩まれている愛着障害は、薬による治療や入院が必要な程重症ではないです。
ですが、生きる上で生活するうえで感じる、生き辛さの問題です。
愛着障害の人が抱える問題
愛着障害の人が抱える問題は、自分は安心安全であるという感覚がないことによる問題です。
自分は安心安全であるというのは、子供のころに養育者との関係のなかで作られます。
愛着障害の人は、この感覚がないので、人間関係や社会生活で問題を抱えてしまいます。
具体的には、
- 人に頼ることができない
- 断ることができない
- 人や仕事や趣味に過度に依存してしまう
- 良い子良い人を演じてしまう
- 人をコントロールしようとする
などです。
自分は安心安全であるという感覚があれば、必要であれば人に頼ることもできますし、嫌なことをしない・断ることができます。
また、相手に過度に従ったり、依存したり、また支配的になったりはしません。
多くの問題の根底に愛着障害がある
ここまでお読み頂くと、かなり多くの問題の根底に愛着障害があることに気が付きます。
- うつ病・不安障害・境界性パーソナリティー障害
- アダルトチルドレン・毒親・HSP
- 共依存・虐待・ネグレクト
- 人間関係・仕事での問題
- 自信がない・劣等感・自己否定感・罪悪感
などの問題の根底には愛着障害があります。
愛着障害の問題を解決することが、あなたの問題を解決することにつながります。
この記事は以上になります。
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